どれだけの人が「青の炎」の主人公ほど家族を守りたいと思えるか
貴志祐介の『青の炎』という小説。 1999年発行の小説ですが、世間では少年犯罪が社会問題化し、「キレやすい高校生」という言葉をよく耳にしていた頃の作品です。 この小説も、主人公の男子高校生が完全犯罪を計画・実行し殺人を犯していくという内容で、主人公、母親、妹の三人家族の母子家庭に、既に離婚し自分とは血縁のない父親が居座り、母親と妹を守る為に養父を殺し、自分が犯人だと知った同級生も殺してしまうというものです。 このように、殺人の目的が母親と妹を守るという事と、短絡的に人を殺すのではなく、綿密な計画を立て実行... Read More